萩原工業株式会社(代表取締役社長 浅野和志、以下「当社」)は、水平リサイクルの技術的課題を解決する高度濾過、改質・調質造粒装置を新規開発し、このたび本格稼働に至りましたのでお知らせします。
1.設備の概要
当社は、使用済みのブルーシートを原料として新たなブルーシートを製造する水平リサイクル「Re VALUE+」の実現に向けて取り組みを進めておりますが、使用済み製品に付着する異物の除去と、樹脂粘度等品質の安定性が技術的な課題でした。この課題を解決するため、当社の持つ産業機械製造技術を応用し、異物除去機能を高めるとともに(高度濾過)、溶融樹脂の粘度をリアルタイムで測定しながら調整する(改質・調質)、造粒装置を新規開発しました。
本年2月から試運転を開始し、現在、水平リサイクル向け原料の生産を行っております。
なお本件設備の製造については、「経済産業省 令和3年度補正廃プラスチックの資源循環高度化事業」に採択され、同事業に基づく補助金を受給しております。
2.事業の効果
導入設備による目標リサイクル量は年間300t、当該リサイクル量を前提とすると、年間282tのCO2削減効果が見込まれます。
3.今後の予定
現状では、ブルーシート生産設備の改造も必要なため、本件設備により製造された再生原料のリサイクルシートへの配合比率は10%ですが、これを早急に25%に引き上げ、その後さらなる引き上げを目指して、技術開発を進めております。
当社は、リサイクル技術の開発により、より高度なブルーシートリサイクルの実現及びリサイクル機器の普及を進め、地球温暖化の抑制と省資源・省エネルギーに貢献してまいります。
高度濾過、改質・調質造粒装置を装備した再生樹脂製造設備